グループホームってどんな所なの?認知症の人が入る所なんだろうけど、普通の施設と何が違うんだか分からないなぁ〜——という方も多いかと思います。
私もケアマネをするまでは、全く知りませんでした。
この記事では、15年のケアマネ経験と、実際に親御さんが入所されたご家族、また今現在グループホームで働いている職員から聞いた、普通では知られないグループホームの真実をリアルな体験からお話しします。
将来施設入所を考えているご家族、今まさに直面しているご家族のお役に立てる記事になっていますので、どうぞ最後までお読みください🌿
🌿まず基本情報だけ、さらっと
| 正式名称 | 認知症対応型共同生活介護 |
| 対象 | 認知症の診断があり、要支援2以上。同じ市区町村に住民票がある方 |
| 定員 | 1ユニット5〜9人の少人数 |
| 月額の目安 | 15〜20万円程度(施設により幅があります) |
| 特徴 | 入居者も家事に参加する、家庭的な環境 |
※費用や条件は地域・時期・施設によって変わります。詳しくはお住まいの市区町村やご希望の施設にご確認ください。

基本情報はここまで。ここから先が、私が現場で見てきた話です😊
🌿ケアマネから見たグループホームの実際
認知症対応・地域密着型のグループホームは、特養と同じく住んでいる自治体で入所できるホームが決まっています(その自治体に居住していない人は入所できません)。
認知症の高齢者が入所する施設として人員配置も手厚く、9人が1ユニットとなっています。
入所される高齢者は認知症はあるけれども身体はお元気で、歩くことも動くことも痛みなくできる方が多いです。そのため入所すると長く滞在される方がほとんどで、空きがなかなか出ないため入所も難しいのが現状です。
・グループホームには3つのタイプがあります
グループホームは2ユニットで経営している所が多いですが、その形態はいろいろです。
1|施設型
部屋は個室。1階9名、2階9名で台所は出入りに制限があり、トイレは共同。老健や特養と同じような対応の所。
2|半在宅型
部屋は個室。自宅と同じような雰囲気が残っており、洗濯・掃除・料理・配膳などを利用者と一緒に行う所。
3|在宅型
ハードがそもそも在宅の家。外から見ると普通の家に見える。中に入ると個室があり、リビングや畳の部屋もあり、作りは家とほぼ同じ。もちろん洗濯・掃除・料理・配膳なども利用者と一緒に。

・看取りまで行います
看取りまで行うため、車椅子になったり、動けなくなる方もいらっしゃいます。その段階で特養に移動する方、そのまま施設で最後まで過ごす方と様々です。
介護度が重くなったからといって退所を迫られることはありません。 ただ、費用が老健や特養と比べると高くなりますので、どこで最後を迎えるかはご家族の判断となります。
🌿友人Mさんの職場を見学して
老人保健施設で介護の主任として、一緒のフロアでお仕事していたMさん。
お年寄りに対して常に敬いの気持ちを持って笑顔で接している、介護士の見本のような方でした。フロアの50人の利用者様と20人以上の職員をまとめ、皆から信頼も厚く、主任としての責任を果たしていました。施設としては大変貴重な人材でしたが、様々な事情で退職され、現在はグループホームで働いています。
Mさんから「グループホームを見学に来て欲しい」とのお誘いに、私は二つ返事で行かせていただきました。
・そこは「施設」ではなく「家」でした
社会福祉法人が経営しているそのグループホームは建物の1階にあり、建築は古くなっていましたが中庭があるおしゃれで家庭的な作りでした。左右に1ユニットずつ9名の利用者様が生活されており、合計18名の方がお住まいでした。
訪問すると、皆さんそれぞれにご自分の居場所でくつろがれていて、とても落ち着いた雰囲気に包まれていました。
ホーム長さんに施設内を案内してもらい、お一人の利用者さんがご自分のお部屋をご披露くださいました。もちろん全員個室です。ですが〝施設〟というよりは〝家〟の延長が正しい表現。
お部屋にはその方が大切にされている小物や写真が、温かく大切に飾られていました。ご家族やお孫さんの写真もあります。その一つ一つを説明する彼女の目は、優しく温かく、喜びに溢れていました。
その後、面会室でごちそうになったお茶は彼女が運んでくださり、彼女もその面談室でご一緒にその時間を楽しみました。
「ご本人が希望すれば、どんな小さな事でもなるべく希望に沿った対応をする」——というホームの方針が、しっかりと浸透されているんだなと感じました。
🌿お昼の後でも「お菓子が食べたい」と言ったら?
そうなんです!このグループホームは〝どんな事でもなるべくご本人の意思を尊重する〟という方針で運営されています。ですから、普通の施設では考えられない事もあります。
例えば、お昼を食べたばかりでも「お菓子が食べたい」と言えば、まずは「いいよ〜」と声をかけます。介護士さんは「何が良い?クッキー?お煎餅?チョコもあるよ」と豊富な選択肢を提示します。
「え〜っ!糖尿病とかカロリー制限とか無いの〜?」
無いんです!
「え〜っ!?それじゃあ健康管理が出来ないじゃない?」
そうですね、出来ませんね。
ですが、どうでしょう。
もし、施設ではなく自宅で生活していたら。一人暮らしだったら——。そう、ご自分でなんでも好きなものを食べたり飲んだりしますよね。

このホームは家でした。自宅だったのです。
もちろん入所の際は、ご家族へこのホームの方針を説明し、了承されての事ではあります。認知症に特化したグループホームならではの対応ですが、どのグループホームも皆このような対応ができるわけではありません。
そんな中でも家での生活を実現しようとするこのグループホームは、素晴らしいなと感じました。郊外などはこのような施設もいくつかありますが、私が住んでいるこの地でこのような取り組みで運営しているホームがあったことは、大きな衝撃でした。
Mさんが見学に来て欲しいとお誘いくださった理由が、よく分かりました。
見学前に、Mさんから聞いた言葉です。
「『ダメ!』とか『後でね、待ってて!』という言葉を使わなくて良いんです。どんな時もまずは『いいよ〜』と言える。この環境が私にとって、とても心地よい職場なんです」
🌿自治体からの支援金で、お寿司パーティー
その後、Mさんからは「こんな事もありました〜!」と報告がありました。
自治体から、住民票がある市民に生活応援カードが配られました。もちろん施設利用者様にも届きます。しかし、ご家族によっては市内に居住されていない方もいらっしゃり、そんなご家族数名から生活応援カードの寄付があったそうです。
さあ、このカードどう使いますか?
経営者からすれば、日用品や食品など常備しているものの補充に使いたいと思うのではないでしょうか。
しかしこのホームでは違いました。
なんとこの支援金で、お寿司や果物、ピザなどを購入してパーティーを開いたのです!

もちろんみんな大喜びです!ふだんは食べないお寿司は、みんな大好物です。昔の思い出も思い出し、会話も弾み、大いにこのパーティーを楽しんだそうです。
認知症の進行度合いによっては、そんな楽しいパーティーもすぐに忘れてしまうかも知れません。でも、その時、その瞬間は心から楽しみました。
この体験が、お一人お一人の心を穏やかに保っているのだと思います。そして結果としてホームでは、全体を〝家族〟に変えているのだと思います。
🌿看取りのあと、すぐに引き取らなくていい
認知症があってもお身体は動かれる方が多いです。しかし何年か経過すると徐々に歩けなくなり、立てなくなり、食べられなくなり、人生の最後が近づくのは自然な流れです。
グループホームも看取りを行っている所が多くあり、このホームでも最近看取られた方がいらっしゃいます。
ホームでの看取りは積極的な医療行為はせず、自然な形で寄り添います。 そのため、何時最後の時が訪れるかは誰にも分かりません。「思ったより頑張ったね」という場合もあれば、急に、、ということもあります。
自然な形での最後は、ご本人も苦しむことはありません。このホームの利用者様含めみんなでこの方に寄り添い、ご家族も時間の許す限り付き添われました。ホームの皆が家族になり、最後を見守りました。
そして最後の時が訪れますが——亡くなったからといって、すぐに引取を!ということもありません。
あくまでも自宅と一緒なのです。葬儀や火葬の都合、ご家族の都合により、何日かそのままお部屋で過ごす事もあります。
そして最後は施設全体で、一人ひとりがお別れを伝えお見送りされたそうです。ご家族と一緒にホーム全体がお見送りの式場となり、みんなにお見送りされて天国へ旅立たれました。
そのご家族皆さんのお顔は、穏やかに優しく、感謝の心に溢れていたそうです。
🌿友人Mさんに聞きました「ここで働いて嬉しいこと」
記事を書くにあたって、Mさんに聞いてみました。グループホームで働いて、嬉しいことは何ですか?と。
返ってきた言葉が、あまりに素敵だったので、そのままご紹介します。
入居者の方々の反応です。
こちらが気持ちを込めて対応すると、伝わります。笑う事を忘れた方でも、こちらの望む動きをしてくれます。
なぜなのか。身体にしっかり触るから。 介護5の方の両手を持って、立ち上がってもらいます。触れ合う事で気持ちが伝わります。反応が嬉しくて、こちらはどんどん身体に触ります。
言葉ではない気持ちの伝わり方。 認知の方は、その方がよく伝わる場合もあります。
嫌な事があっても、癒されます。
否定しないで良い介護は楽です。 喜ぶ事は、なんでもOK!
グループホーム、狭き門ですが、そんな場所が増えたらいいですね。

利用者さんの反応に癒されて、それが嬉しいこと。とても素敵です✨
そんな気持ちを持って働いている職員が一人でもいるホームに入れたら、ホント、ラッキーだと思います。
タイミングや運もありますが、その方の生き方の結果なんだと思うと、これからの自分の生き方をしっかり考えていこうと、改めて感じました。
・ケアマネとして、思うこと
働く人が本心から癒されて、楽な気持ちで働ける職場が増えて欲しい。むしろ本当は、すべてがそのような職場になってほしいです。
職員が楽で癒されれば、利用者も家族も自然、穏やかな気持ちで過ごせますから。
それが難しいのは介護業界の仕組みにも課題があるのだと思いますが、家族としてできる事は、心を寄せて施設を探す、選ぶ、見つけることなのかと感じます。
入所が終わりではない介護。求める人の所には情報が届くと信じています。
🌿施設での看取りを選択されたご家族
こちらは、介護のお仕事を通じて知り合った方から伺った、お母様のお話です。
認知症を発症したお母様は、自宅から認知症対応のデイサービスに通所していました。長年通所しているうちに認知症状も進行し、運良く申し込みをしていた同じ事業所が経営しているグループホームに入所が叶いました。
すでにデイサービスで穏やかに過ごせていたので、その上階にあるグループホームへの入所は何の違和感もなく、本当にスムーズだったそうです。また、同じ事業者であったため職員も顔見知りが多かったことも良かったそうです。
・迷いのない選択でした
そして数年後。90歳を超えて身体の自由が効かなくなり、だんだんと食が細くなっていきました。
キーパーソンの娘様は介護関係のお仕事をされていたので、お母様の寿命に終わりが近づいていることを悟られていました。長年、デイサービス、グループホームと施設の職員に支えられ、穏やかな時間を過ごしてきましたので、何の迷いもなくホームでの看取りを選択されました。
その選択をホーム全体で受け止め、ご家族の見守る中、静かで温かな看取りができた事は言うまでもありません。
🌿最後をどこで迎えるか、その場所が目的ではありません
高齢になって、どこで最後を迎えたいか?
ご本人に聞けば、皆さん〝自宅で〟と答えるでしょう。私もそれが願いです。
ですが、いつまでも自立した生活ができるわけではありません。最後は病院だったり、施設だったり、自宅ではないことがほとんどです。
でも、最後をどこで迎えるのか、その場所が目的ではありません。
親御さんも、ご家族も、私も——『人生を豊かに過ごしたい。』それが願いです。
その選択肢の一つとして。
グループホームがあっても良い。
施設があっても良い。
いつまでも穏やかに笑顔で過ごしたい。
そんな願いを込めて、この記事を書きました🌸
🌸おわりに|うわべだけで判断せず、見に行ってください
グループホームもいろいろです。この記事では、お勧めできないグループホームの事例は紹介していません。 その情報がないこと、申し訳ありません。経済的な部分も含めて、総合的に判断しましょう。
皆さんには、グループホームにしても、老人保健施設にしても、有料老人ホームにしても——うわべだけで判断せずに見学して、職員さんからの情報をキャッチしてください。
職員や入所者様の表情や雰囲気から読み取ってください。 そして親御さんに合った施設を探しましょう。
以前もお伝えしたように、入所が終わりではありません。 入所してからも家族としての関わりがあり、その施設が終の棲家とも限らないのです。
📖 入所してからの関わり方は、こちらに詳しく書きました

そしてご家族にも、人生があります。誰か1人が犠牲になる人生ではなく、皆で相手を思いやり、自分の人生も大切にする。
理想と現実はちがうよ!と思われるかも知れませんね。そうですね。うまく行かないのが人生でもありますからね。
そんな現実を受け止めながら、少しでも豊かに過ごしたい、そんな生活に近づけるように、行動していきましょう。
気になった施設を見学してみましょう。一歩踏み出していきましょう。実際に目で見て肌で感じた経験は、必ず施設選びの役に立ちます!
この記事が少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです🌿
📖 施設を探し始めたら、申し込みの手順はこちらをどうぞ

📖 施設の前に、まずは通いから。「行かない」と言う母がデイサービスに通い始めた話

🌸ここまで読んでくださってありがとうございます。
感じたことやご経験があれば、一番下のコメント欄から一言いただけたら嬉しいです🌸
※本記事の一部はAIを活用して作成しています。

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